舞台役者のような気分、
でもこれは現実

私の検査入院中の主治医も、現在の担当医も、まっすぐに患者の顔を見て説明してくれるタイプでした。

お医者さんという職種は「冷静」を基盤としているものであることは多くの方が知っていると思います、ドラマなどでも良く描かれているヒューマンの部分です。
嘘偽りなく現状を患者に伝えるという事、そこに変な感情を入れたりすると後々のお互いの関係が悪くなってしまう、しかしながら時にそれは「冷たい態度」と患者に取られることがあって、コミュニケーションは基本的に難しいものです。そして患者は、自分の病気の種類が重ければ重いほど、本人が思っている以上に冷静ではない状態にあるものなのです。 

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私は極力、話を冷静に受け止めることを心がけるタイプだと思います。一連の入院中の関係者の方々との会話で自己発見することができました。
とにかく受け入れようとしちゃうのです。取り乱すのが嫌なのですね、良いカッコしいの典型です。患者は様々なタイプがいると思います、でもその自分を好きになれる事、そして周囲に認知してもらう事で、その後の患者生活が楽になります(笑)。

9月の入院中、ニャンちゅうも一緒だった 写真提供/津久井教生

舞台の台本で大げさに言えば、患者は「悲劇のヒロイン(ヒーロー)」と「渦中のヒーロー(ヒロイン)」です。

「なんで私ばかりがこんなに辛い目にあうの、酷いわ!」
という悲劇のヒロイン。

一方「これは私に与えられた試練なんだ、これを乗り切ることが使命だ!やるぞ!」
という渦中の中で頑張ろうとするヒーロー。

そしてその患者の周囲にいる人たちは、それを取り巻く配役です。
家族もお医者さんも周囲の方も、ヒロインとヒーローのレギュラー共演者なのです。
通院から転院、そして検査入院とドラマが進めば進むほど、自分のタイプが見えてきますし、それは共演者の影響も少なからずあるものだと思うのです。

患者のタイプが周囲に受け入れてもらえるのか? そうではないのか? それによって患者は様々なストーリーを歩んでいく事になります。ドラマの台本だとそうなるのです。

しかしこれは現実の話です。事実は小説よりも奇なりといいますが、台本通りになんかいかないものなのです。