問題が山積みの「海」を変えるために、ゼロ・ウェイストやビーチクリーンなど日本各地でさまざまな取り組みが行われています。そこで、列島のSDGsの“今”をご紹介! 今回は、東京・青山で開催されているファーマーズマーケットにクローズアップ。ごみを減らすために行われていることとは?

ファーマーズマーケットが
始めた量り売り

ビニール袋を使わない、
“ネイキッド”という試み

青山の国際連合大学前の広場で開催されているファーマーズマーケット。ところ狭しと並ぶ野菜や果物は、オーガニックや有機栽培といった生産者のこだわりがつまったものが多く、オープンエアの開放的なシチュエーションもあって、そのどれもが生命力溢れる瑞瑞しい表情。ひとつひとつのお店それぞれが個性的な、あらためて買い物の楽しさを認識させてくれる都市型マルシェの先駆けが、環境に配慮した新しい取り組みを始めた

「2019年の9月で、ファーマーズマーケットは、10周年を迎えることができました。徐々にではありますが、長い時間をかけて、私たちが掲げてきた“野良”という理念、“野に良いものは、人にも良い”という考えを浸透させることができたように思います。当初に比べると今では、自然と向き合いリアルな晴耕雨読を体現なさっている生産者の方々が全国各地、それこそ山形や沖縄といった遠方からも集まってくださるありがたい状況。パンやお菓子などの加工品やキッチンカーを合わせると一日80店舗ほどの出店があって、週末ごとに賑わいをみせています」と事務局スタッフの塚本紗代子さん。

初開催のネイキッドでは、場所柄なのか飲食店の経営者やシェフが多く顔を見せたとか。

マーケット自体が着実に成長を続けるなか、今年から新たに“ネイキッド”をテーマにした売り場を設けるチャレンジを開始した

「不定期でイベントを開催している屋内のスペースに10店舗ほどの出店者を募り、そこでは、すべての食材は量り売りが基本となります。さらに、お店には包装の用意がなにひとつない状態。野菜や果物、卵もワインも、ネイキッドの表記に偽りのない、文字通り、ありのままの姿でお渡しすることに。お客さまはマイバッグや空のボトル、容器など自宅にある使える物を持参し必要な量だけ購入するのです。

買い物の度に差し出されるビニール袋や過剰包装が当たり前の日本では不思議な光景かもしれませんが、ファーマーズマーケットを始める時に参考にした、アメリカ・ポートランドやサンフランシスコのマルシェでは、このごみの出ない量り売りが、ごく普通に行われています

「ブーメランバッグス」という不要になったバッグのドネーションシステムもあって、ふらりと訪れた一見さんにも優しい。