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コロナショック「JR北海道・四国・九州」が受けた大打撃の中身

これからも鉄道旅客が激減する中で…

今回は、もともと厳しい経営環境のもとにあったJR北海道、四国、九州のいわゆる「JR三島会社」の決算について紹介する。

その中でJR九州は副業の開発に成功して平成28年に株式の上場を果たした。しかし、今回の新型コロナの感染拡大では、いずれの部門も多大な影響を被ることになった。

すでに緊急事態宣言は解除されたものの、新型コロナは消滅したわけではない。今後も、感染の再拡大を警戒しながら、生活していかなければならないのである。

経済全体の広範囲でダメージを被ったことにより、人々の消費マインドが冷え込み買い物の外出も減るであろう。旅行などのレジャーどころでないという状況にもなりかねない。鉄道旅客は今年1年を通して大きく減少することが予想できる。

 

上場を果たしたJR九州への打撃

JR九州は、令和元年度の第3四半期までは鉄道事業や不動産賃貸事業を中心に堅調に推移していた。しかし、新型コロナの感染が拡大していった今年の2月以降は、鉄道事業ばかりでなく、ほぼすべての事業分野で減収となった。

最終的に、令和元年度の連結営業収益は前期と比べて77億円減の4326億円、営業利益も144億円減の494億円の大幅な減収・減益となった。

JR九州の場合は、新型コロナ問題だけでなく、平成28年10月に株式上場したのに伴う、税制上の優遇措置が段階的に撤廃された影響も大きい。

JR三島会社に適用していた法人税の軽減措置が除外となったことで、JR九州単体の営業費用が46億円増加。また上場に合わせてローカル線などの不採算資産の減損処理を行ったため、いったん減価償却費が大幅に減少したが、各年の設備投資により減価償却費が徐々に増加しており、当期は36億円増加した。これだけで減益効果は82億円ということになる。