テレワークで「存在意義」を問われる中間管理職たちの圧倒的な苦悩

求められる「上司力」が変化している
前川 孝雄 プロフィール

支援型マネジメント3つのポイント

最後に、上司が管理職から支援職に変わるための3つのポイントを示したい。一つ目は、「責任の明確化」だ。部下がサボっているのではないか と、IT ツールで常時監視したくなるのは、部下を信じて任せきれていないからではないだろうか。また上司自身が上からの評価を気にして仕事が手離れしていないからかもしれない。

10年以上にわたり、「上司力研修」を400社以上で開講してきたが、「部下が指示待ち」「忙しすぎてマネジメントできない」と悩む中間管理職ほど、本音では「自分でやった方が早い」と考えており、部下に仕事を任せきれていないと痛感する。

大切なのは、勇気を出して、部下を信じて仕事を任せきることだ。そもそも遠隔で部下の仕事ぶりをつかむことは難しいわけだし、常時監視するほど部下はやる気を失いかねないわけだから、任せた仕事の当事者は部下自身と心得るのだ。その上で部下自身に目的実現に向けた目標とスケジュールを立てさせて、上司はこれを承認し、支援する役割に徹するとよいだろう。

〔PHOTO〕iStock
 

二つ目は、「仕事の具体化」だ。これまでは、部下は空気を読むことを求められ、あうんの呼吸で行動すべしとされる職場も多かっただろう。しかし、テレワーク下でのメールやチャットなどのコミュニケーションでは、表情やボディランゲージも使えず、真意の理解が困難だ。

そこで上司には、これまで以上に伝えたい内容を丁寧に具体化して伝えることが求められる。例えば「あとで営業状況を報告してほしい」などと曖昧に告げずに、「木曜日の12 時までに共有ドライブの●●に担当顧客からの要望を箇条書きにして書き込んでほしい」と、自分の持つイメージをより明瞭にし、誤解を防ぐ努力をすべきだろう。

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