テレワークで「存在意義」を問われる中間管理職たちの圧倒的な苦悩

求められる「上司力」が変化している
前川 孝雄 プロフィール

コロナ禍は明治維新のトリガーとなった黒船のようなものともいえる。管理職や経営者はそろそろ働く人たちの変化に気づき、覚醒しなければいけない。会社は性悪説で社員を監視しようとするのではなく、性善説に立ち社員一人ひとりが才能を開花・発揮できるよう支援する経営姿勢に変わるべきではないだろうか。また、上司は管理職という固定観念から脱し、部下の成長や活躍の支援職を目指すべきではないだろうか。

部下のワガママを助長し甘やかすのではないかと誤解を招くかもしれないので、断っておくが、この変革は何も個人のためだけではない。むしろ企業の発展・成長やイノベーションのためにこそ必要なのである。また、個人にとっては、会社から選ばれる対等な立場のプロフェッショナルになるべく、絶え間ない自己研鑽や自律的な働き方が求められるという厳しい側面もある。

〔PHOTO〕iStock
 

現在の日本企業の会社組織モデルの原型ができた昭和の高度成長期は、製造業の工場などで働くブルーカラーの人たちが多かった。均質な労働者を育てれば、時間当たりの生産性はほぼ同じになり、管理をしっかりすることで企業成長を果たすことができた。

しかし現在は製造業でもホワイトカラーが増えているし、そもそも産業の中心はサービス業である。労働時間とアウトプットがイコールではない仕事が大半なのだ。この変化に追いついておらず、個人を会社に従属させ時間管理を強いる労働法にも問題が多い。現在、生産性の向上に寄与するのは、社員一人ひとりが働きがいを感じられることであり、自律的な創意工夫が許される環境なのだ。求められるのは、やはり、管理ではなく、支援である。

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