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# 新型コロナウイルス

日本では「コロナ検査数」がこれからも増えない、その知られざるワケ

抗原検査は「救世主」になる…のか?

抗原検査は「救世主」になる…のか?

新型インフルエンザ等特措法に基づく緊急事態宣言が5月25日に解除され、ほっと一息をついている人も多いだろう。しかし、新型コロナウイルス感染症(COVID-19、以下新型コロナ)が消えたわけではない。現に東京都では宣言解除後、感染者の報告は緩やかに増加している。

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既に第2波のパンデミックへの警戒感も散見されるが、一連のパンデミック騒動以降、常に報道をにぎわせてきた問題がある。ずばり感染の有無を確認する一手段である「PCR検査」を広く行うべきか、ある程度対象を絞って行うべきか?という議論だ。

同検査については一部の医師が「明らかに必要と思われる人への検査が迅速に実施されない」という指摘があったが、これを逆手に取り、一部の識者が「地方衛生研究所からあがってきたデータは国立感染研究所が掌握している」「このデータは自分で持っていたいと言っている感染研OBがいる」といった説まで開陳している。こうしたことを受けてネットではしたり顔で「感染者数の増加が明らかになることを望まない国が敢えて検査をさせていない」とする言説も目に付く始末だ。

しかし、そもそもPCR検査は、人手と手間暇がかかる検査で一気に検査件数を増やすというのは無理がある。また、作業工程を自動化する装置も発売されているが、高額な装置であり、どこの施設でも導入できるわけではないのが実状だ。こうしたことが必ずしも検査件数が増えない原因とされている。

 

そうした中で5月13日に厚生労働省は、みらかホールディングス傘下の富士レビオが申請した新型コロナの抗原検査キット「エスプライン SARS-CoV-2」を迅速承認した。

PCR検査よりも迅速に結果が分かることがウリで、これにより新型コロナに関する検査件数は増加していくだろうと大手新聞などを中心に報じられている。しかし、この検査を導入しても停滞する検査件数の増加につながるかは疑問である。

また、新たな問題も危惧されている。