中国の「対米ヘイト言論」が暴走中…「戦狼」ナショナリズムの行方

外敵を作り国民の注意をそらす?
古畑 康雄 プロフィール

ヘイト言論を売り物

このアカウントは過激なヘイトスピーチを売り物にしていたという。特に最近問題となったのは「瀕死:米国沈没」という文章で、「米国の新型コロナによる死者は100万人に達しており、米国人はこれだけ多くの遺体を処理できないため、人肉をハンバーガーやホットドッグにして食べている」というデタラメかつおぞましいものだ。

「至道学宮」 微信画面より

このアカウントにはほかにも、「日付変更線により中国の時間が米国よりも1日早いため、中国が1月10日にミサイルを発射すれば、9日に米国に命中する。米国は防ぐことができない」といった荒唐無稽の文章もあったという。

問題なのはこのようなデタラメなヘイト言論が多くの読者を抱えていたことだ。報道によると「至道学宮」の西瓜指数(公衆アカウントの影響力評価指数)は4月トップとなり、平均170万人を超える読者があったという。

 

「一般の公衆アカウントが10万人の読者を得ようと苦労している時、彼らはすでに100万人を突破していた。」アクセスの多い微信の文章には広告収入のほか、「打賞」という投げ銭の仕組みもあり(金額は5元から数百元までさまざま)、ネット上の画像によれば先ほどの「人肉」の文章にも753人が「打賞」をしていたという。

新型コロナウイルスが身体の病とするなら、こうしたヘイト言論は心の病を患っていると言えないだろうか。