「激突コース」を突き進む米中、ついに見えてきた「軍事的選択肢」

売り言葉に買い言葉…

香港の「一国二制度」は崩壊か

米国のドナルド・トランプ政権が中国との対決姿勢を一段と強めている。米国防総省は最新の報告書で「外交が成果を出せないなら、米国の利益を守るために、必要な行動をとる」と表明した。軍事衝突も辞さない覚悟なのか。

米国は新型コロナウイルスの発生源をめぐって、マイク・ポンペオ国務長官が「武漢の研究所から流出したのではないか」と繰り返すなど、中国批判を強めていた。そこへ、中国が香港に「国家安全法」を導入する方針を決め、火に油を注ぐ形になった。

同法が導入されれば、反政府デモや集会などが厳しく制限され、香港の「1国2制度」は事実上、崩壊する可能性が高い。ポンペオ氏は5月27日、香港について「もはや中国からの自治が維持されているとは言えない」との声明を出し、議会に報告した(https://www.state.gov/prc-national-peoples-congress-proposal-on-hong-kong-national-security-legislation/)。

ポンペオ国務長官(Photo by gettyimages)
 

米国は同日、香港情勢を討議するため国連安全保障理事会の開催も求めたが、中国が反対して開かれなかった。米国は「世界の平和と安全に関わる問題だ」と主張したが、中国は「完全に内政問題であり、安保理とは関係ない」と安保理の開催を拒否した。

トランプ大統領は制裁発動を示唆しており、このままなら、米国は中国に対する一連の制裁関税とは切り離して、香港に供与してきた関税優遇措置などを取り消す可能性が高い。新型コロナウイルス問題に加えて、いまや香港問題が米中激突の焦点になってきた。

この続きは、プレミアム会員になるとご覧いただけます。
現代ビジネスプレミアム会員になれば、
過去の記事がすべて読み放題!
無料1ヶ月お試しキャンペーン実施中
すでに会員の方はこちら