カイロ大学の深い闇…小池百合子が卒業証書を「出せない」理由

「捏造」が当たり前の驚くべき実態
黒木 亮 プロフィール

サーレハ教授の回答も奇妙だ。山田氏には小池氏がアラビア語を補習でクリアしたと言っているが、補習であるなら1年次にクリアしたということだろう。しかし石井氏に対しては、4年のときにパスしていると回答している。

もっと奇妙なのは、回答内容が、小池氏自身の著書の記述と違っている点だ。小池氏は『振り袖、ピラミッドを登る』(1982年)の58ページに、1年目に落第し、次の学年に進級できなかったとはっきり書いている。エジプトの国立大学では、科目を3科目以上落とすと、次の学年に進級できない。したがって小池氏の場合、卒業に最低で5年かかり、早くても1977年となる。

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当たり前の話だが、エジプトも日本同様、1年落第すれば、卒業は1年延びる。この点は複数のエジプトの国立大学の卒業生にメールで確認をとったので、間違いはない。

サーレハ教授は、「1976年に卒業した」という小池氏の主張に沿った回答をしたつもりなのだろうが、小池氏が日本で書いたことは知らなかったようで、ずいぶんと間が抜けた話である。そもそも『振り袖、ピラミッドを登る』自体、1年目で落第したが4年で卒業したと、まったくあり得ないことが書いてある。

エジプトの国立大学は軍によって完全に支配されている。エジプトは1953年に王政から共和制に移行して以来、2012年6月から2014年6月までの2年間を除いて軍が支配してきた国だ。カイロ大学をはじめとする国立大学は、軍出身のシシ大統領が、日本との経済援助交渉などを有利にするため、小池氏をカイロ大学の卒業生にしておけといえば、忠実にそれを実行する。