スウェーデンの集団免疫、いよいよ「効果アリ」の声が聞こえてきた

世界も雰囲気が変わってきた
みゆき ポアチャ プロフィール

驚くべきことに(と言っても、スウェーデンにいる身からすると驚きではないのだが)、スウェーデンの大多数の人々は、コロナ危機が勃発する以前から今日に至るまで、ほぼこれまでと変わらない日常を送っている。我が家の高校生の長男は自宅でオンライン授業を受けているが、中学生の長女、小学生の次女は普段通りバスで学校へ行っている。

特筆すべきことなど、ほとんどないのだ。

自宅でオンライン授業を受ける著者の長男(著者撮影)

長男は給食の代わりに、市内の好きなレストランでランチを受け取り、自宅で食べる。QRコードを見せて無料で受け取れ、費用は自治体が負担。この施策により外食産業も恩恵を受けている。

 

集団免疫策を採った唯一の国

有効なワクチンが開発されていない段階で、新型コロナウイルスを抑制するには、軽度の感染者をどんどん増やして、国民の半数以上が体内にウイルスに対する抗体を持つ集団免疫の形成が一つの有力な対策とされる。

この集団免疫策を採っているのは世界で唯一スウェーデンだけである。

スウェーデンは強制的な封鎖や移動制限、飲食店への休業命令などを導入せず、国民にできるだけ外出を控えるよう要請するという緩やかな対策を実施している。その上で重篤な発症者を出さず、医療破綻を避けながら経済や国民生活にも過度なダメージを与えず、集団免疫を獲得していくという戦略を実施している。

厳重な閉鎖や自粛策をとらない場合、人口が多く、人の交流が多い大都市のほうが、免疫保有率が高くなり、より早く集団免疫の形成が達成される。

一定の地域で集団免疫が形成されると、その地域に他から感染者が入ってきても、周囲のほとんどが抗体保持者なので他人に感染していかず、ウイルス危機が再発しない。感染して抗体を得た人は一定期間、体内の抗体が維持され、その間は人に接しても他人から感染しないし、他人を感染させることもない。

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