リスクも正しく知ると実はあまり怖くない

では次に低用量ピルのデメリットについてもしっかり上げてもらおう。

1)血栓症の副作用がある
血の塊が血管内にできて、血栓症を起こすことがある。
「確かにリスクがある人はいるので、低用量ピルが飲める方飲めない方はいます。でも、リスクがある人は実はそんなに多くありません。血栓症の発生率ですが、一般の方が血栓症になる確率が、1万人に1~5人だとすると、低用量ピルを服用している場合で、1万人で3~9人と少し増加します。ですが、血栓症自体でみると、妊婦さんの場合1万人中5~20人分娩後の6~8週間の方だと1万人で4~60人ととても増加します。もちろん、低用量ピルでのリスクはゼロではありませんが、あまりない血栓症でメリットを享受しないのはもったいない気がします

2)乳がんのリスクが上昇する
ピルを飲んでいる人のほうが、乳がんリスクが高まるという報告が過去にあった。
「この報告は確かにありました。ただ、報告当時に使用されていたのは、中用量ピルで薬剤に含まれる女性ホルモンのエストロゲンの量が今の低用量ピルとは異なります。以前のものよりもかなり低くなっているので、影響はほとんどないというデータもあります。低用量ピルのガイドラインでも、乳がんとの因果関係については、リスクはわからないとしています」

3)子宮頸がんのリスクが上昇する
ピルを飲んでいる人のほうが、子宮頸がんにかかりやすいと言われている。
ピル服用による子宮頸がんの増加に関しては、WHO(世界保健機関)も指摘しています。ただ、子宮頸がんは、HPVというウイルスによる感染で発生します。感染を予防するためのHPVワクチンもあり、接種も可能です。また、子宮がん検診を定期的に行って確認すれば、早期発見早期治療をすることは可能です」

4)マイナートラブルが多い
胸が張る、むくみを感じるなど、飲むことで、さまざまな不調を感じる人は多い。
「実際にこの悩みで不信感を得てしまう人も多いように感じます。むくむ、体重が増える、だるい、胸が痛いなどの不調を訴える人は実際に多いです。特に、最初飲み始めの時期に、こういった症状は出やすいため、“ピルが合わない”“副作用かも”と思ってしまうようです。でも、慣れてくると症状は落ち着く方が多い。また、合わない場合は、別の薬に変えることで自分にあった低用量ピルを見つけることも可能です」

体重が増えるのも一時的なケースが多い。種類が多いので合うピルを探すことも大事。photo/Getty Images