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ハンコは廃止して「ブロックチェーン」を活用せよ!電子署名ですら20年古い

日本の業務処理は衰退の元凶だ

日本ではハンコを用いる業務処理が続いている。コロナの時代には、ハンコ文化からの脱却は、焦眉の緊急課題となった。

日本で、電子署名が認められていないわけではない。使いにくいのだ。とくに、政府のシステムがそうだ。電子署名の仕組みは20年前のものだ。その後発達したブロックチェーン技術を用いた契約システムに移行すべきだ。

電子署名のシステムはもう古い

「書類にハンコが必要」という業務システムが、日本の生産性向上を阻む大きな原因となっている。

在宅勤務が求められているが、「ハンコを押すだけのために出社しなければならない」というケースが多いという。コロナ期には、ハンコからの脱却は、命を守るための緊急の課題となった。

では、ハンコから脱却したあと、目指すべきものはなにか?

「欧米ではハンコのかわりにサインが用いられる」と指摘される。しかし、これは、紙をベースとするシステムでのものだ。電子的な処理をベースとするシステムのものではない。 では、「電子署名を導入すべし」ということになるのだろうか?

総務省は4月20日の有識者会議で、企業間でやりとりする請求書などの電子書類の認定制度の運用を2022年度から始める計画を提示した。

ここで用いられるのは、「タイムスタンプ」と「eシール」という証明サービスだ。

タイムスタンプは電子書類が作成された時刻を証明し、その後は改竄されていないことを示す。現在は民間の発行事業者が認定する枠組みしかないが、総務省が直接認定する制度にする。

eシールは電子書類を作ったのがその企業であることを証明する。eシール事業者が暗号化のための鍵を発行し、企業がその鍵を使って電子書類を暗号化することで自社の作成物だと証明する。総務省の基準に基づき民間が認定する。

これまで、総務省はタイムスタンプは21年度、eシールは22年度に新制度の運用を始める計画だった。それぞれ大幅に前倒し、タイムスタンプの認定制度は20年度、eシールは21年度にする。

竹本直一・IT政策担当大臣(画像・内閣府)

安倍晋三首相は4月27日の経済財政諮問会議で、「押印や書面提出の制度、慣行の見直しについて、早急に規制改革推進会議で取りまとめ、着手できるものから順次、実行してほしい」と「脱・ハンコ」を指示した。

しかし、ここで導入を促進すべしとされている仕組みの基礎となっている電子署名は、20年以上前に導入された仕組みである。電子署名は普及していない。それは、使いにくいからだ。

 

上で提案されている「タイムスタンプ」と「eシール」の仕組みが、これをどれだけ改善できるか、疑問だ。

他方で、文書の真正性を証明する技術は、この20年の間に大きく進歩している。とりわけ、ブロックチェーン技術の進歩はめざましい。こうした新しい技術を取り入れることをこそ、考えるべきだ。