武漢と福島第一の失敗は同質…「100%安全神話」の毒に気づけ

「あってはならないこと」は起きる
大原 浩 プロフィール

有事、憲法も同じ

「あってはならない」から「起こらない」ことにしてしまっている典型例に「日本国憲法第9条」の問題がある。

もちろん、戦争は悲惨なものであり、日本は世界で唯一非人道的大量殺戮兵器である原子爆弾爆を落とされた国である。また、東京大空襲という名の非戦闘員の女性や子供、さらには赤ん坊も含めた無差別大量虐殺の被害国でもある。第2次世界大戦の記録映像を見るだけでも、二度とこんなことを起こしてはいけないと思う。

しかし、戦争というのは好き好んで起こす場合だけではない。むしろ、理不尽にも攻められて、植民地支配されるケースが多い。現在でも、チベットやウイグルは、共産主義中国の事実上の植民地であり、人々は想像を絶する悲惨な生活を強いられている。特にウイグルは「天上のないアウシュビッツ」と呼ばれている。

東日本大震災・福島原発事故の時もそうであったが「火事場泥棒」中国は、今回も日本の領海侵犯を頻繁に行っている。

隣に「火事場泥棒国家」が存在するのは日本の不幸である。「火事場泥棒」はあってはならないが、「火事場泥棒」に対する備えは絶対に必要だ。

特に現在、中国共産党が制定を目指す国家安全法が早ければ8月にも香港立法会(議会)を通さずに成立・施行される見込みである。まさに5月1日の記事「『もしドラッカーが香港人だったら…』今、何と戦うのか」で恐れていた事態が進行している。

トランプ大統領の署名によって2019年11月27日に成立した「香港人権・民主主義法案」は、香港の自治を保証する「一国二制度」が守られているか米国務省に毎年の検証を義務付け、香港での人権侵害に関与した政府関係者らに制裁を科すものである。

国家安全法が香港に導入されれば、「一国二制度」は守られなくなるわけであるから、米国が「火事場泥棒」の中国が香港を「奪う」ことを阻止するのは明らかだ。ウイグル・チベットに続き、「NEXT香港」ともいわれる日本(台湾も)が「万が一」に備えるのは当然である。

 

「戦争があってはならないから軍隊を持たない」という論理は、「感染症拡大があってはならないから、対策医療チームを持ってはならない」というのと同じくらい馬鹿げた主張だ。

戦争はあってはならないが、万が一の備えをしなければ日本は亡びる。

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