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コロナ危機で地球上に「プラスチック製品」が溢れる不思議

エコ社会構築への奇貨となるか

新型コロナの影響で、かつて悪者扱いされたプラスチックが思わぬ復活を遂げている。危機以前には、環境破壊を引き起こす主な要因として社会から追放すべきものだったはずが、今やコンビニやスーパーをはじめ、産業各界で感染防止のために引っ張り凧だ。

米国でレジ袋が再び「無料」に

米カリフォルニア州では先月、スーパーなど小売店で無料のプラスチック・バッグ(日本では「レジ袋」や「ポリ袋」などと呼ばれる)が再び客に提供されるようになった。

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同州では2016年から使い捨てのレジ袋を有料化することで、客が再利用可能な買い物袋(いわゆるエコバッグ)を店に持参することを促す法律が施行されている(日本でも、同様の法律が今年7月から施行予定)。

しかしカリフォルニア州の小売業界団体は、これが小売店舗のレジで働く従業員のウイルス感染を引き起こす恐れがあるとして、同法の施行停止を求めた。再利用可能な買い物袋は何度も使われるので、その過程でウイルスが付着する可能性がある。この袋に従業員が触れば、そこから新型コロナに感染するかもしれない、というのだ。

州知事はこの訴えを認め、先月下旬からスーパーなどで無料のレジ袋が再び使われるようになった。

またメイン州でも、今月から施行される予定だったレジ袋有料化の法律が来年1月まで延期された。ニューハンプシャー州ではさらに一歩踏み込んで、客がエコバッグを店に持参することを禁止した。それでも客の理解を得るには、レジ袋を無料で提供せざるを得ない。

 

ただ実際に、客のエコバッグから店舗従業員にウイルスが感染する可能性は極めて小さい、と専門家は見ている。カリフォルニア州など米国で現在広がっている動きは、むしろプラスチック製品を製造・販売する化学メーカーなどが、この機に乗じてスーパーなど小売業界に働きかけたためではないかと見られている。

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