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旅行は不可能? 新型コロナがもたらす「観光の終焉と祭りの復権」

これからの時代の旅行はどうなるのか

日本は「観光」で支えられてきた

新型コロナウイルス感染症の拡大にともない4月7日に発令された緊急事態宣言は、5月25日にすべての都道府県で解除された。このふた月近くのあいだに、不要不急の外出や都道府県間の往来の自粛が促され、観光目的の旅行は避けられるようになった。

国境を超える渡航も規制を余儀なくされたため、4月の訪日外国人旅行者数は2900人で前年同月比99.9%減少。アジアからのインバウンド需要で利益を得てきた各地の観光地では、宿泊施設や土産物店からは悲鳴が聞こえている。

感染症の拡大が収束するまでのあいだ、観光旅行は不可能になってしまうのか。あるいは、なにかしらの対策を講じながら、旅行を再開するための道を探ることができるのか。そこで「観光」の本質を探りながら、これからの時代の旅行のあり方について考えてみたいと思う。

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新しい生活様式の下で旅行はできるのか?

今回のコロナ禍を踏まえて、感染対策として「新しい生活様式」が提唱されるようになった。そこに盛り込まれたさまざまな制約は、これからの観光にどのような影響を及ぼすことになるだろうか。

遊びにいくなら屋内より屋外を選び、人との間隔はできるだけ2メートル (最低1メートル)空ける。感染が流行している地域から、また感染が流行している地域への移動や、帰省や旅行を控える。娯楽やスポーツ等では、すいた時間、場所を選び、なるべく予約制を利用する。公共交通機関を利用するときには会話は控えめにし、混んでいる時間帯は避け、徒歩や自転車利用も併用するというのだ。こうしたスタイルを忠実に遂行していたら、観光は成り立たなくなってしまう。