このまま「日本はコロナ封じ込めに成功した」ことにしていいのか

具体的支援ないまま緊急事態宣言解除
笹野 大輔 プロフィール

こちらで用意しなければいけない書類もない

ニューヨークでは、ニューヨーク市のHPにアクセスし、名前と住所、メールアドレス、電話番号、学校名、学校IDを入力して8つの質問に答えるだけでiPadが送られてくる。質問内容は、「子供との間柄はなんですか?」「パソコンを持っていますか?」「スマホを持っていますか?」といった簡単なものばかりで、なんらこちらで用意しなければいけない書類もない。

ニューヨーク市によるiPad配布状況を話すニューヨークのデブラシオ市長
 

ちなみに、「なぜiPadにしたのか?」という批判は出た。ただ、批判内容は公平性を問うもので「家族がパソコンを持っていればそちらのほうが宿題などのときタイピングがしやすい。だからパソコンを持っていない貧困家庭と公平ではない」が代表的なものだった。

だが、結局ニューヨーク市はiPad支給を実行し、携帯電話会社に各学生一人付き10ドル(約1100円)支払って携帯電話会社のWifi回線を使うことで合意した。ネット回線がない家庭でも工事も別の機材も必要とせず、すぐに使えるからだ。そしてiPadは値引きされてニューヨーク市に販売され、学生は無料でリースできるようになった。

このやり方だと、不正に取得している人もいるだろう。だが、アメリカは実質上の新型コロナの補償にあたる失業保険の支給もそうだったが、少数の不正による停滞より、多数が求めていることの早期実現を選ぶ。実際に、3月1日に新型コロナ感染者1名だったニューヨークだが、3月23日から公立学校のオンライン授業が始まっている。