2020.05.25
# 新型コロナウイルス # 鉄道

万一、満員電車が復活したら…いま「電車の座席」に求められるモノ

「三密」を避けるために
野田 隆 プロフィール

ロングシートより怖い座席

いわゆるクロスシートに関して言えば、不満を持つ人はそれほど多くはないだろう。しかし、普通列車によくみられる四人あるいは二人向かい合わせの「ボックスシート」ではどうだろうか。

シートピッチが狭い上に、見知らぬ人と向かい合わせの状態は“密”そのもの。発声や咳、くしゃみがあれば飛沫が直接飛んでくる危険もある。平常時なら旅気分が味わえ、好んで乗る人もいたけれど、コロナ感染リスクを考えると、一般的な「ロングシート」よりも不安は増す。

ちなみに、こうしたボックスシートは、ローカル線のディーゼルカーでは多数採用されているが、新型車両に限って窓が開かないものもある。空調や換気装置があるとはいっても、今後は、改造など何らかの対策が必要になるかもしれない。

「京急2100形」の車内(筆者撮影)
 

一方、首都圏の京急電鉄・泉岳寺駅~三崎口駅を中心に走る快特用の2100形は、車端部を除いて、向きを変えられないクロスシートがずらりと並ぶ。一部の座席指定列車と指定席車以外は自由席で追加料金不要なのは嬉しい。

さらに、西日本を中心に採用の多い「転換クロスシート」のほうが安心かもしれない。これなら、座席の背を倒すことによって前後どちらにも座席方向が変えられる。日常的に利用している乗客なら、列車の方向にシートを転換し、向かい合わせにならないように工夫している。

通勤型車両ではなく、新幹線や特急列車の場合はどうだろうか。これらの車両も、原則クロスシートである。しかも、わざわざ座席を転換して向かい合わせにしない限り、乗客は進行方向を向いている。グループ旅行ではボックス席状態にして会話が弾むのだが、当面は座席の転換を不可にして会話ができないようにすることも必要だろう。

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