突然の休校要請から3ヵ月近く経ち、自治体によっては公立の学校でもオンラインの双方向やりとりを含めた授業が始まるようになった。21日からは1都3県以外で緊急事態宣言が緩和され、全国的に学校再開の動きがすすむことが見込まれる。しかし自粛解除とはいえ、第2波、第3波の新型コロナも当然ありうる。もはや「コロナ前の学校」にすぐに戻ることは不可能で、ICT教育を含めた教育の質を高める必要がある。

森田太郎さんが講師をつとめる探究学舎(東京都三鷹市/代表・宝槻泰伸さん)は、4月頭から完全オンライン化を成し遂げた。「子どもの好奇心に火をつける」をモットーとする同校が、大手名門塾や学校が揃って頭を悩ませる「オンラインで双方向のコミュニケーション」を実現させ、1000人を超える子どもたちから応募が殺到するほどの人気なのだ。

13年間公立小学校の教師をつとめ、型破り教師として有名だった森田さんが、「教育の方向性」が同じ探究学舎に転職して1年。公立の小学校も熟知しているからこそ、子どもが熱中する授業をしたいと熱望してきた森田さんが、「オンラインでも子どもたちが夢中にする授業」を具体的に教えてくれた。自粛解除となってからのICT教育についても考察する。

世界中から子どもたちが授業を受けに来た

コロナ影響をきっかけに本格スタートした探究学舎の「双方向型オンライン授業」は、幸いなことに軌道に乗っています。
4月7日の非常事態宣言のあとすぐに開始され、1000人を超える子どもたちから応募がありました。

森田さんのオンライン授業 写真提供/探究学舎

5月の連休明けからは、海外に住む日本の子どもたちにも、時差に合わせて授業を届けています。日本の時間に合わせるのは、子どもたちに無理がある。現地の子どもたちの時間帯に合わせて授業を配信しました。一回目は代表の宝槻泰伸が行い、海を越えて「驚きと感動で満たす授業」をヨーロッパとアメリカに住む子どもたちに届けました。

連載の前回、僕が講師を務める探究学舎が完全オンライン化に踏み切った経緯などをお伝えしました。
今回は、僕が入社して初めて制作責任者として携わった『海洋生物編』について、もう少しその授業の様子を見ていきたいと思います。
ちなみに、授業でもっとも大切にしているのは「準備」です。どうしたら面白くワクワクした授業になるか流れを考えるのはもちろん、動画制作のためにも膨大な時間を費やします。作成しておいた動画を用いながら、その場でライブを行う参加型の授業なのです。