WHO総会でも激突…トランプの「習近平潰し」のウラで起きていること

米中両国は開戦前夜の様相ではあるが

米中の「最終衝突局面」

直近の米中関係についての日米メディアの報道を見る限り、米中両国はこのままコリジョンコース(最終衝突局面)を突き進み、まるで開戦前夜の如くである。

新聞各紙は、ドナルド・トランプ米大統領が5月14日にFOXビジネステレビのインタビューで発言した内容を次のように報じた。

「読売新聞」(15日付夕刊)の見出しは「対中関係『全て遮断できる』―米大統領、コロナ対応に不満」、「日本経済新聞」(同)の見出しが「トランプ氏中国を威嚇―コロナ対応で不満『関係、遮断できる』」であった。そして翌日の「毎日新聞」(朝刊)の見出しは「『習氏と話したくない』―トランプ氏、中国に不快感」と続いた。

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次は、米国が中国の通信機器大手ファーウェイ(華為技術)への輸出規制に踏み切ったちょうど1年目の15日、ウィルバー・ロス商務長官がやはりFOXビジネステレビで「外国企業を通じてファーウェイが悪用できる抜け穴があり、今回のルールはそれを防ぐものだ」と述べ、同社への制裁強化策を発表した。要は、米国原産の技術(ソフトウエア)を使用した外国企業が生産する製品に関する直接規制の強化ということである。

日を置いた20日前後の新聞各紙は、半導体受託生産の世界最大手、台湾積体電路製造(TSMC)がファーウェイからの新規受注を中止したことを受けて、以下のように報じた。「朝日新聞」(20日付朝刊)の見出しは「米中 半導体供給切り離し―トランプ政権、ファーウェイの生産委託制限」、「日経新聞」(19日付夕刊)の見出しには「TSMCが新規受注停止―ファーウェイ、スマホ生産打撃、米中供給網分断リスク」とあった。

 

極めつけは、18~19日に開かれた世界保健機関(WHO。本部ジュネーブ)の年次総会を巡る報道である。「米、WHO脱退を示唆―対中国見直しを迫る」の大見出しで「読売新聞」(20日付朝刊)は次のように報じた。

《トランプ氏は18日、WHOのテドロス・アダノム事務局長に宛てた書簡をツイッターで公開し、WHOが今後30日内に中国との関係で本質的な改善に取り組まなければ、「米国の資金拠出の停止を恒久的なものとし、米国の加盟についても再考する」と警告した。同氏はこれに先立ち、ホワイトハウスで記者団に向かって「WHOは中国の操り人形だ」と痛烈にWHOの現状を批判した。》

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