米軍基地から街に「有害物質」が降り注いでも、手も足も出ない日本

相次ぐ事故で際立つ政府の軟弱ぶり
半田 滋 プロフィール

東京では井戸からもPFOSが検出

別の沖縄の米軍基地では、嘉手納基地で1998年から2015年の間に汚水約48万リットル、ジェット燃料約4万リットル、軽油約1万3000リットルの流出事故があったことが2016年の沖縄タイムスの報道で明らかになっている。

同紙は昨年12月には、やはり嘉手納基地に関連して、2014年から17年に調査した基地外のため池など13カ所から、飲料水の生涯健康勧告値の最大1億倍以上のPFOSやPFOAの高濃度汚染が見つかっていたことが分かったと報道している。

 

だが、問題は基地が集中する沖縄ばかりではない。在日米軍司令部がある東京の横田基地では昨年1月、同基地からの有害物質の調査をしていた東京都が、基地に近い4ヵ所の井戸からPFOSを検出した。

PFOSの発生源として強く疑われるのは、普天間基地と同様、横田基地で使われている泡消火剤だ。

米軍は2016年以降、泡消火剤の代替品の導入を進めているとしているが、現在、どの程度まで安全な消火剤と入れ代わっているか、公表していない。普天間基地の事故を見る限り、PFOS入りの泡消火剤が相当量残っている疑いがある。

安全に管理されているならばともかく、現実に基地では事故続きなのだ。国内の企業で同様の事故が発生していれば、国や自治体による立ち入り調査が強行されるのは明らかだろう。