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米軍基地から街に「有害物質」が降り注いでも、手も足も出ない日本

相次ぐ事故で際立つ政府の軟弱ぶり

今年4月、沖縄の米軍普天間基地から流出した発がん性が指摘される有機フッ素化合物のPFOS(ピーホス)が昨年12月にも同基地で流出していたことが分かった。20日の衆院外務委員会で防衛省が明らかにした。

半年も経たないうちに同じ基地で同種の事故が連続して起きたことになり、在日米軍による基地管理の問題が浮き彫りになった。

 

「PFOS」とは何か?

PFOSは界面活性剤として泡消火剤に使われているが、自然環境下で分解されにくいため、2010年の化審法改正で第一種特定化学物質に指定された。これを受けて、事実上全廃されたが、米軍や自衛隊はいまだに保有している。

20日にあった衆院外務委員会。共産党の赤嶺政賢氏がPFOSを含む泡消火剤の流出事故をただしたのに対し、防衛省の青木健至地方協力局次長は、こう答弁した。

「昨年12月5日、米側から普天間基地の格納庫で消火システムの誤作動により、泡消火剤が漏出した。ほぼすべての薬剤を施設内で除去し、施設・区域外への流出は確認されていないとの情報提供を受け、米側に対し、再発防止の徹底を強く求めたところでございます」

米軍普天間基地(2010年撮影、gettyimages)

この「基地外への流出はない」との答弁に赤嶺氏は、英国人ジャーナリストが米政府への情報公開請求で入手した調査報告書を示し、「在日米軍宛に現地部隊が提出した事故報告書には、基地の外に漏出したと書かれている」と指摘した。

これに対し、青木氏は「基地内で除去され、環境への影響の懸念もない旨の説明を受けております」と答え、外部への流出をあらためて否定した。