「開けるも閉めるも地獄」歌舞伎町の店主たちが迫られる決断

緊急事態宣言の解除が見えてきたが…
ツマミ 具依 プロフィール

すぐさまバーテンダーの女性が対応すると、警察は「通報が入っている」と自粛を促した。淡々と受け答えをする女性に対し、警察は身分証と連絡先を確認して、去っていった。

女性はバーカウンターに戻ると「警察も大変だよね」とノーダメージの様子で営業を再開した。自粛はあくまでも要請。周辺から圧力はあっても、強制力はない。自粛の受け止め方の差に少し唖然としてしまった。

 

新宿東口の交差点の静けさ

終電も近くなり、店を出て新宿駅東口へ向かった。ゴジラロードの交差点で青信号が点滅し、小走りで渡り切ると違和感があった。「ブーン」という車のエンジン音が聞こえない。交差点を振り返ると、走る車の姿はなく、がらんとしていた。身体に染みついた歌舞伎町の賑わいが、寂しい思いを際立たせた。

「頑張ろう歌舞伎町」の張り紙がもの悲しい〔PHOTO〕筆者撮影

一刻も早くコロナが収束してほしい。国民の願いは、緊急事態宣言の延長決定とともに、叶わないものと知らされた。だが、徐々に感染者数は減少し、ステイホームの成果が現れてきている。

そして5月に再び歌舞伎町に訪れると、緊急事態宣言下にもかかわらず、状況は大きく変わっていた。