現在外資系投資会社に勤務する川村真木子さんは、UCバークレーを卒業後、長く外資系投資銀行でマネージングディレクターとして活躍してきた「バリキャリ金融女子」。現在高校生のお嬢さんがいるワーキングマザーでもある。

政治から社会、スポーツに生活まで本音を鋭く語る「長文社会派インスタ」が人気の川村さんが、『未来の年表』の著者で、『「2020」後―新しい日本の話をしよう』が刊行される河合雅司さんに話を伺った。その言葉を受けて、川村真木子さんが感じたことをお伝えしていく。

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「戦略的に縮む」とは

まだコロナがここまで猛威を振るわなかったころ、『未来の年表』の著者河合雅司氏にお話を伺う機会があった。河合雅司氏は今後、少子化を迎える日本の「目指すべき姿」とは、今のままの人口や経済規模を維持することではなく「戦略的に縮むこと」だと言う。戦略的に縮むとはどういうことだろうか? 

例えば、24時間営業のコンビニの営業時間を短くするということ。また、日曜日はお店もスーパーも閉まるのがデフォルトという生活感覚を取り戻すことなどである。フランスに旅行に行くと、不便だけど時間がゆっくりと流れていくのを感じられる。日曜日は、エルメスもルイ・ヴィトンも路面店は全て閉まっていてお目当ての買い物が出来ないし、老舗レストランなども閉まってしまうので、以前は日曜日を旅行の日程に入れないようにしたりしていた。

でも、あるロンドン出張のついでにパリに寄ったとき、たまたま日曜日と重なってしまったことがある。仕方ないので、前日にパンとハムとチーズを買っておき、それらをつまみながら、全然高くない普通のワインを飲んだらなんだか楽しかった。お店が開いてないので近くの公園に散歩に出かける。セーヌ川のほとりで沢山の人たちがピクニックと日光浴をして、のんびり本を読んだりしていた。その光景を見て「不便の中にある幸せ」を感覚として得ることが出来た。公園の後は友人宅でアペリティフ(フランスの食文化で夕食の前に、ロゼや白ワインとともにハムやオリーブなどのつまみをいただく習慣)。

のんびりとゆっくりした時間をすごす贅沢 Photo by iStock

高くないスッキリした白ワインとオリーブと生ハムだけで、気が付いたら21時頃になっていて、そこからホストが簡単な鷹の爪とオイルのパスタにトリュフ塩をかけたものを作ってくれて終わり。何とも質素でシンプルな中にゆっくり流れる時間を堪能する贅沢さを感じることが出来た。

それから数年間、お休みの度に私はフランスに通った。欧州出張があると週末をフランスで過ごしたり、夏休みは少し遠いが、南フランスのカンヌや、サントロペという町を訪ねたりし、そのたびに不便さの中にあるのんびりとした時間を感じることが好きになっていった。