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検察は「正義の味方」ではない…マスコミとの癒着と「暴走の過去」

真に懸念すべきことは何か

闇に葬られた「冤罪」「検事の犯罪」

検察官の定年を延長する検察庁法改正案について、安倍晋三政権が今国会の成立を断念した。野党や左派マスコミは「検察の独立性を脅かす」として改正案に大反対してきたが、はたしてそうか。私は、逆に「検察の暴走」のほうが、はるかに心配だ。

反対派は「勝利」に勢いづいている。朝日新聞は「検察庁法改正 先送りやめ廃案にせよ」と題した5月19日付の社説で「問題は『先送り』では解消しない。廃案にして政府部内で一から議論をやり直すべきだ」と主張した(https://digital.asahi.com/articles/DA3S14480842.html)。

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今回の法案は、内閣や法相の判断で検察官の定年を特例的に延長できる規定を盛り込んでいた。検事総長は現行65歳の定年を68歳に、次長検事と検事長は同63歳を66歳に引き上げたうえ、内閣が必要と認めれば「最大で3年延長できる」という内容だ。

東京新聞は4月24日付の社説で「内閣や法相が認めた人物だけには、その規定(注・役職定年)を適用しないばかりか、定年を超えても同じ役職で勤務が可能になる。これでは政治による人事介入の制度化である。政権の意向を人事政策によって検察の捜査などに反映させることも可能になろう」と指摘していた(https://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2020042402000179.html)。

一言で言えば「時の政権が自分に都合の良い検事総長の任期を延長できるようになったら、検察の独立性や公平性が損なわれる恐れがある」という主張である。

だが、検察について、国民が本当に心配すべきなのは「独立性の侵害」なのか。私は、そう思わない。むしろ「独立しすぎて、暴走する検察」ではないか。実際に、かつて検察が暴走し、とんでもない冤罪や検事の犯罪が引き起こされた実例もある。

中には、いまだに全容が明らかになったとは言えず、事実上、闇に葬られたも同然になっているケースもある。代表的な例を紹介しよう。

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