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ドイツの100倍厳しい日本の「緊急事態宣言解除」の条件

感染予防と経済のバランスが難しい

この違いに根拠はあるのか

ドイツでは5月11日ごろから(州によって若干の違いがある)、新型コロナウイルスに関する行動規制が段階的に緩和され始めた。ただし、人口10万人当たり、一週間で50人以上の新規感染者が発生した自治体では、再び厳しい規制に戻すという。

一方、日本政府は14日、緊急事態宣言を解除する基準として、「10万人当たりの1週間の感染者が0.5人以下」という目安を挙げた。ドイツの100倍の厳しさである。国情もあるので多少の差が出ることは当然だろうが、どちらかが間違っているのではないかと思えるほどの大差である。

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これを聞いて思い出したのが、東電の福島での事故の後の除染の基準だ。当初は年間5ミリシーベルトを目指すとしていたが、住民がもっと厳しくしてほしいと要望したため、当時の細野環境相が1ミリシーベルトと定めた。その結果、除染はほぼ無限に行われ、国と自治体に途轍もない負担をもたらした。

細野氏はその後、「1ミリシーベルトの除染目標は、健康上の基準ではなかった」と言い訳をしたが、ひょっとすると今回のコロナでも、専門家やら政治家が、厳しくしておけばあとで非難されることもないだろうと考えて、基準の設定をしているのではないかと、ふと思ったのである。

 

繰り返すが、ドイツでは、10万人当たり新規感染者が一週間に50人以下なら、解除は進めていく方針。バイエルン州は、これはいくら何でも多すぎるとして、独自に35人に変更したようなので、ドイツの基準は確かにゆるい。

しかし、日本の指針では、10万人当たりの新規感染者が一週間に1人でも基準を超えてしまう。東京都なら、1日平均10人の感染者が出ることが許されない厳しさだ。この違いの根拠についての説明がほしいと思うのは、私だけだろうか?

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