2020.05.23
# サッカー

入場料収入がなくても…横浜F・マリノスが仕掛ける「攻めの戦略」

クラブ経営のこれから
二宮 寿朗 プロフィール

収入が見込めない中で

Jリーグが公開している「2018年度クラブ経営情報開示資料」によればF・マリノスの営業収益(売上高)は51億3800万円。そのうち入場料収入は11億2700万円となっており、営業収益の約22%を占めている。

クラブは年間チケットの取り扱いについて払い戻しを含めて検討中だ。再開しても当面は無観客開催となれば、当然ながら収入を見込めないことになる。

危機感を強くするようになったのは緊急事態宣言前の3月下旬だった。

当初はスタジアム収容率50%での再開案が出ていましたが、感染拡大の影響から“もうこれは長引くだろうな”と。しかしまずは地域に根差すスポーツクラブの在り方として社会貢献活動やいつも応援してもらっているみなさんに対する支援を考えていく必要がありました

(C)横浜F・マリノス
 

4月7日に緊急事態宣言が発令され、神奈川県もその対象となった。クラブはチャリティーグッズを販売し、その収益を充当して不織布マスクを横浜市、横須賀市、大和市に寄贈。また、試合のポスター掲出協力店やクラブの応援ショップを対象にテイクアウトできる店を公式サイト上で案内する「ホームタウン テイクアウトマップ」を制作。スポンサー(パートナー)支援を目的に商品のPRや各種案内も掲載している。

一方、選手会からも「自分たちでできること」として企画が持ち込まれ、ファン、サポーターのために6時間にも及ぶ無料のオンライン配信イベントを実施している。

しかしながら、次のフェーズとしては収益につながることを考えていく必要があった。クラブ経営のダメージに対する危機感は選手側にも共有されており、練習がストップしている状況とあって今回のオンライントークショーもチームの了承のもとで選手側の全面的な協力を得られたことも大きかった。

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