「コロナ後」に世界の株価はいったいどうなるの…? その意外すぎる答え

株価と経済の乖離が広がる。つまりは…
唐鎌 大輔 プロフィール

この点、マクロ経済と株価の関係を論じる際に、株式時価総額と名目GDPの比率が簡易的に注目されることがある。同比率は米著名投資家ウォーレン・バフェット氏が重視する投資尺度ゆえ「バフェット指標」と呼ばれることもある。

1.0を超えると過熱感が指摘されることが多い。株式時価総額というストックの計数とGDPというフローの計数を比較することに議論の余地は残るが、現状を掴みやすい指標でもあるため筆者は定期的に観測している。

各国のバフェット指数を示したグラフ
拡大画像表示

上の図表は今年3月末時点の全世界並びに各国の株式時価総額と名目GDPを使って計算してみたものだ。つまり、コロナショックを受けた大暴落は織り込み済みである。欧州以外は日本も含め1.0近辺で推移しており、米国に至っては1.7といまだに金融市場の勢いが実体経済に比べて非常に強い。

総じて、「実体経済が負ったダメージほど金融市場はダメージを負っていない」という印象が抱かれる。本稿執筆時点でも株価は好調であり、実体経済との格差を感じる向きは多いはずだ。

 

「皮肉な株高」…?

こうした実体経済と金融市場の乖離はアフターコロナの世界では常態なのかもしれない。

「民間部門の貯蓄過剰」が定着することと、株高が続くことは一応論理的に説明はできる。「民間部門の貯蓄過剰」は企業部門の投資機会が消滅している状態を意味する。だとすれば、自社株買いや増配といった経営判断を取りやすくなるように思われる。

もしくは、企業買収に投じられる資金が蓄積しているとも考えられ、合従連衡(M&A)が勢いづく可能性もある。