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「私のがんは、もう治らない」厳しい現実、わが子にどう伝えるか?

「がん専門の精神科医」が出した答え
がんを宣告された人は、さまざまな不安や悩みを抱えるもの。日本人の2人に1人が、がんにかかると言われる時代、決して他人ごとではない。『がんで不安なあなたに読んでほしい。』の著者、清水研先生は、これまで4000人以上の患者・家族の相談を受けてきた「がん専門の精神科医」だ。そんな先生に、子どもをおいて死ななければならない苦しみとどう向き合うか、アドバイスをいただいた。

決して自分を責めないで

相談:がんが全身に転移していて完治はできない、と宣告されました。息子はまだ中学3年生で私はシングルマザーです。さまざまな現実があまりに苦しいです。
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――がんの宣告だけでもショックなのに、完治の見込みはない、とまで言われてしまいました……。まだ、どこかに完治する方法はないのか? と思ってしまいます。

お子様の将来を考えれば考えるほどその事実は受け入れ難く、気持ちの整理がつかない、そして「どこかに完治する方法はないのか?」と、医師の言葉を認めたくないという気持ちが湧いてこられるのは、無理もないことだと思います。

――息子が小学校3年生のときに夫と離婚しましたが、息子は「僕は大丈夫だよ」と言って健気に頑張ってくれていました。この病気がわかってからはますますそうでした。

今は実家に預けているのですが、さみしいとも言わず、実家の母は「本当にいい子にしているよ」と言います。息子には苦労ばかりかけてきたので絶対病気を治そうと思っていたのに……。息子に申し訳ない気持ちでいっぱいです。

 

息子さんに感謝される一方で、ご自身のことを責めておられるのですね。詳しいことは存じませんが、離婚という簡単ではない決断をされたのは、きっとやむをえないご事情があったのではないかと思います。そのことを息子さんはわかっておられたから、頑張ってくれたのではないでしょうか。