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クロール、最初のバタ足は“不要不急”!水の抵抗で減速する実験結果

急いでバタ足をする必要はなかった!
よーいドンでバタフライキック、そのままバタ足──はしない?

かつて「バサロキック」の金メダリスト、鈴木大地(のちスポーツ庁長官)を輩出した順天堂大学が、クロールの「泳ぎ出し」について最新の成果を発表した。

全国レベルの選手で検証

競泳のクロールの泳ぎ出しで、手をかく前に急いでバタ足をする必要はない、と順天堂大学などの研究グループが発表した(プレスリリースはこちら

 

水の抵抗でかえって減速することを実験で証明したという。選手がはじめの段階のバタ足を止めることで、記録の向上が期待される。

バタ足は減速……? Photo by Ibrahim Mohamed on Unsplash

実験したのは同大スポーツ健康科学部の武田剛准教授、筑波大学体育系の高木英樹教授らのグループ。日常トレーニングを積み、全国規模の大会出場経験を持つ男子選手8人が、1週間の練習を経て実施した。

動作のパターンを、(1)プールの壁を蹴った後、両足をそろえてキックするバタフライキックだけを5回行ってクロールを泳ぎ出す、(2)バタフライキック5回の後に6回のバタ足を追加してクロールを泳ぎ出す――の2通り設定し、水中カメラで撮影して両者の速度の変化を比較した。

実験の概要。クロールを始める前にバタフライキックのみをするパターンと、バタ足を加えるパターンで速度を比較した(順天堂大学提供)

その結果、バタ足をすると、しない場合に比べ平均で秒速31センチ遅くなった。

実験に基づくと、バタ足を6回すれば、しない場合よりも約21センチ差が付くことになるという。その後のクロールで速度は復帰するものの、バタ足による遅れは取り戻せず不利になることが分かった。