コロナ時代の新スタンダード

5月14日、安倍晋三内閣総理大臣は緊急事態宣言について、47都道府県のうち39県で解除すること表明しました。そして21日には、大阪府、京都府、兵庫県の関西地域の緊急事態宣言を解除。東京・神奈川・千葉・埼玉と北海道についても、可能であれば31日を待たずに解除したいと述べており、新型コロナウイルスから社会生活を取り戻す出口戦略の第一歩を踏み出したようです。

しかし、安倍総理大臣が「コロナの時代の新たな日常のスタート」と言及したように、「3密」を避ける、「ソーシャルディスタンス」を保つなど、一人ひとりが基本的な感染対策を講じることが求められています。具体的には、外出時、屋内にいるときや会話をするときは、症状がなくてもマスクを着用することが推奨されています。

アメリカで行われた調査によると、ニューヨーク州(マスク着用率53%)などマスク着用率の高い州ほど新規感染者が減少している一方、サウスダコタ州(同32%)など着用率の低い州では感染者が増える傾向があることが明らかになりました。

マスクを着用しソーシャルディスタンスを取りつつ休暇を楽しむニューヨーク市民 photo by gettyimages

マスクを着ける人は外出時にソーシャルディスタンスを保ったり、外出そのものを控えたりする傾向があるため、マスク着用の有無だけでウイルス感染抑止に影響するとは言えません。とはいえ、これまでマスクを着用する習慣のなかったアメリカでも、行動制限の一環としてマスク着用を義務付けられるようになってきているのです。

日本では花粉症対策などで、主に春先にマスクを着用する人が増えますが、多くの人にとって夏場のマスク着用は初めての経験になります。マスクを着用すると体内に熱がこもりやすくなるため、熱中症リスクが高まるというジレンマもあります。

その一方で、地下鉄の車内で乗客がマスクを着けずにせきをしていたことを理由に非常通報ボタンが押されるというニュースもあったように、とりわけ日本においては、マスクは感染リスクを抑えるという身体的な健康だけでなく、精神的、感情的健康を守る効果も期待されるのではないでしょうか。