「コロナ後」の韓国、文在寅がまたまた「日韓対立」を過熱させそうなワケ

韓国に波紋を広げる「元慰安婦の告発」
武藤 正敏 プロフィール

監視、追跡…さらに強まる「独裁的手法」

反面封じ込めが、「開放・透明・民主」的な方法で行われたかというと、その意見には賛同できない。

韓国では感染者の所在を、各所にある監視カメラ、電話基地局の情報、クレジットカード情報を活用して割り出し、追跡している。確かにこれは効果的な方法である。しかし、こうしたやり方は、プライバシー尊重の不在であると指摘する外信報道が出ており、中国に次ぐ監視社会だとする声もある。

監視体制ばかりでない。ソウル市長は、匿名の検査に応じず、後に検査の結果陽性になり、かつ梨泰院のクラブに出入りしていたことが判明した場合には、200万ウォンの罰金を課すこととした。さらに中央災難安全対策本部は、全国のクラブや酒場などの遊興施設に営業自粛を勧告する行政命令を出した。強権発動である。

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このようなプライバシーを度外視して監視し、行政命令で営業の自粛を命令する、かつ梨泰院のクラブにいたことを隠しながら陽性が判明したものには罰金も課す強権的な手法は日本では取れない。しかし、文在寅政権は立法、行政、司法の国政の3権と言論を押さえている。これまで文政権は政権内に不正があってももみ消し、革新系に都合のいい、立法、行政、司法改革と政権の人事を思うように押し通してきた。

国難の時期にあって、プライバシー侵害という非民主的手法で新型コロナをめぐる国難を乗り切り、総選挙にも圧勝したことで、今後ますます文政権の独裁体質は強まっていくであろう。

しかし、日韓関係においてはこのような強権的手法は通じない