コロナ大不況、万が一「倒産」する時に絶対にやってはいけないこと

人生にダメージの少ない事業の畳み方を
神戸 靖一郎 プロフィール

取引先にも大迷惑

取引先や銀行などの債権者も、会社が破産などの法的処理をしてくれないとかなり困る。

債権者は、債務者が倒産した場合、債権を貸倒損失として損金算入することができる。債務者が破産などの法的処理をしてくれれば、いつ・いくら貸倒損失にすればいいか明確になる。

しかし、倒産会社の経営者がこの処理をしない場合は厄介だ。債権者側が債務者の資産状況を調査するなどして、回収の見込みを判断しなければならない。

このように、経営者が破産などの手続を取らないまま会社が事実上の倒産をすると、関係者は大変困る。破産などの手続を最後まで行うことこそが、経営者としての責任の取り方である。

 

犯罪をするくらいなら会社を潰せ

会社は、いったん傾くと立ち直る可能性は高くないが、当事者である経営者にはそれが見えない。だから、倒産必至という状態でも会社をぎりぎりまで生かそうとし、つい無理をして犯罪に手を染める経営者も少なくない。

例えば、銀行から金を借りるために経営者が決算書等を偽造することは稀ではない。しかし、嘘の決算書等を差し出して金を借りれば、詐欺罪である。

また、支払いのあてもないのに大量に商品を仕入れ、買い取り業者に転売することも珍しくない。これは取り込み詐欺である。

その他、落とす見込みのない振込手形を振り出したり、架空リースを組むなど、資金繰りのための犯罪は枚挙に暇がない。

このように経営者が犯罪を犯すレベルにまで資金繰りが行き詰まった会社は、立ち直るのがほぼ不可能である。犯罪の誘惑に駆られた自覚があるのなら、あきらめて破産するべきだ。