お母さんが突然解雇…コロナショックで「男女格差」が拡大している

非正規女性が真っ先にクビを切られる…
小林 美希 プロフィール

「コロナ破綻」増加中

5月15日、有名アパレルメーカーのレナウンが民事再生法の手続きに入ったというニュースに衝撃が走った。従業員数は臨時雇用者を含めて4000人を超える。同社は負債総額138億円以上、今年初の上場企業の倒産となり、本格的な“コロナ解雇”や“コロナ切り”の始まりが現実に迫ってきた。各機関の調査から、深刻さを増す女性の雇用について検証してみたい。

東京商工リサーチによれば、5月18日17時現在の「新型コロナウイルス」関連の経営破綻は全国で156件。破綻件数は4月に84件と急増し、5月も大型連休を挟んで18日までに47件となって勢いを増している。

業種別では、最多が宿泊業。インバウンド消失にくわえて国内旅行や出張の自粛でキャンセルが相次ぎ、温泉旅館やホテルの破綻が増えたとしている。次いで、緊急事態宣言によって来店客の減少や臨時休業が響いた飲食業、アパレル関連となる。

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注目すべきは、コロナ関連の倒産だけではない。

東京商工リサーチによれば全体の倒産件数は4月で743件、前年同月比15.1%増となった。倒産「件数」は、2019年9月から8ヵ月連続で前年同月を上回っている。そして倒産件数の増加率は、2019年12月から5ヵ月連続で10%超となっていて、リーマン・ショック時の4ヵ月連続(2008年12月から2009年3月)を抜いたというのだ。

 

当然、新型コロナウイルスの影響が雇用に深刻な影響を与え始めている。4月末に発表された総務省「労働力調査」によれば、2020年3月の15~64歳までの非正規雇用者のうち35~44歳が最も減少し、前年同月比で28万人減った。男女の内訳を見ると、35~44歳の男性は3万人減の一方で、女性は25万人も減った。

新型コロナウイルスの感染拡大防止のため学校が休校になった影響で特に女性のパート社員が減った。それと同時に、外出自粛やインバウンド需要のなくなった飲食、宿泊、消費低迷が直撃した小売りや製造業でも、コロナによる“非正規切り”が起こったと見られる。