画像:Honda公式サイトより
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軽バン市場に異変アリ!? 荷室の短い『N-VAN』がバカ売れする理由

販売面の不利を覆した「工夫」とは

身近な存在になった軽商用車バン

2019年度(2019年4月から2020年3月)の国内販売状況を見ると、新車として売られたクルマの37%が軽自動車だった。軽自動車の販売比率は、1980年頃は約20%だったが、1990年代に25%前後まで増えて、2000年代になると30%に達している。この後、さらに増え続けて、2010年以降は37%前後で推移する。

そして商用車の分野では、軽自動車の比率がさらに高い。トラック+バンの販売内訳を見ると、軽商用車が49%に達するからだ。軽商用車にもトラックとバンがあり、その比率は後者が58%になる。つまり軽商用バンは、日本の物流を支える商用車の中でも、特に販売台数の多い身近な存在といえるだろう。

軽商用バンの中で、最も注目される車種はホンダN-VANだ。スズキエブリイバンやダイハツハイゼットカーゴと違って、軽商用車専用の設計ではない。軽乗用車のホンダN-BOXをベースに開発された。

画像:Honda公式サイトより
 

エブリイバンやハイゼットカーゴと、N-VANの最も大きな違いは荷室の広さだ。エブリイバンとハイゼットカーゴは、エンジンを前席の下に搭載して後輪を駆動するから、ボンネットは極端に短い。これに伴ってインパネとシートが前寄りに配置され、後席を畳んだ時の荷室長(最大値)は、エブリイバンが1910mm、ハイゼットカーゴは1860mmと長い。

これに比べるとN-VANの荷室長は1510mmにとどまる。N-VANの基本設計はN-BOXに準じるから、エンジンもシートの下ではなくボディの前側に搭載した。そのためにインパネやシートが後退して、荷室長もエブリイバンやハイゼットカーゴに比べて350~400mm短い。軽乗用車のN-BOXをベースに開発したことで、商用車にとって重要な荷室の長さが制約を受けた。