朝日放送テレビ『ポツンと一軒家』HPより

コロナ禍でも『ポツンと一軒家』『家、ついて行ってイイですか』が大成功しているワケ

コロナで分かれたテレビの明暗

新型コロナ禍の影響を受け、テレビがつまらなくなっている。店舗などが営業を自粛しているから散歩番組は再放送か再編集版だし、関係者内での感染を避けるためにドラマの収録もストップしたままだ。

もっとも、意気揚々としている番組もある。テレビ東京『家、ついて行ってイイですか?』(水曜午後9時)とテレビ朝日系『ポツンと一軒家』(日曜午後7時58分)が、その代表格だろう。

『家、ついて行ってーー』は深夜番組としてスタートしてから丸6年以上なので、内容は御存知のはず。道行く人に声を掛け、同意が得られたら、自宅を訪ねる。そこで相手の半生をじっくり聞く。

テレビ東京『家、ついて行ってイイですか?』HPより

取材謝礼は、自宅までのタクシー代やコンビニ代金、銭湯の回数券などで、決して高価ではない。だが、それが功を奏しているのだと思う。謝礼目的の人が登場したら、興ざめだ。

番組に登場する人の多くは謝礼が目当てではないが、それでも自宅を見せたかったり、身の上話を聞かせたかったりする事情があるはず。取材を受ける人には何かがある。だからこそ興をそそられる。

 

例えば、番組史上最長の4時間半スペシャルだった5月13日放送には、玩具マニアの元海上自衛隊1尉(70)が登場したが、この人が取材を受けた第一の理由は自慢の玩具を披露してもいいと思ったからだろう。

ディレクターが自宅マンションを訪れたところ、おびただしい数の玩具が並んでいた。その総額、約2000万円。古い玩具を買うと、自分で修理するのだという。ありきたりの番組なら、そのコレクションの数々を紹介し、終わってしまう。だが、『家、ついて行ってーー』の凄さは、玩具集めの動機を深部まで掘り下げ、さらに元自衛官の半生を浮き彫りにしてしまうところにある。