徘徊・暴言・妄想の原因…認知症の周辺症状「BPSD」って、なに?

混同せずに知っておきたい2種類の症状
安否確認LABO プロフィール

このように認知症の周辺症状は環境や人間関係に影響されるので、認知症の本人の心理状態が行動に反映されたものとも言えます。また、その人の置かれた環境やこれまでの経歴、生育歴などさまざまな要素がからみあって起きるものでもあるのです。

BPSDの正式名称は、「認知症の行動と心理の症状」という意味ですが、まさに周辺症状の実情をあらわした名称ですね。

周辺症状は治療できる?

認知症の診断をする上では中核症状が重要なポイントになりますが、介護をする上では周辺症状への対処がむずかしく大きな負担となります。

とは言え、近年では認知症の研究が進み、周辺症状への治療が可能です。治療法には薬物療法と非薬物療法がありますが、心理症状には薬物療法が比較的効果があり、症状によっては漢方薬も用いられます。

一方、徘徊などの行動異常に対しては、残念ながら薬物療法はあまり効果が期待できません。そこで、非薬物療法として、個別の症例に合わせた環境や心理的なアプローチを行うことになります。

認知症の本人にとってストレスの少ない快適な環境をつくり、生活のリズムを整え維持することが大事です。

加えて、心理面では、絵画療法や音楽療法などに一定の効果があると言われています。

絵画療法による効果も報告されている Photo by Getty Images

また、介護的なアプローチも有効です。たとえば、妄想を訴える人に真っ向から否定をするのではなく落ち着かせて話を聞く、外出(徘徊)しようとする人を無理に止めるのではなくお茶に誘って気分を変えさせる、といった方法です。

このような方法を試しても症状が改善しない場合は入院治療を検討する必要があります。いずれにしろ、効果的に対応するには、気になる症状が見られたら早めにケアマネージャーやかかりつけの医師に相談することが大切です。

〈「安否確認LABO」トップページはこちら〉