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徘徊・暴言・妄想の原因…認知症の周辺症状「BPSD」って、なに?

混同せずに知っておきたい2種類の症状
妄想を口にしたり、徘徊してしまったり……。認知症の方のとる行動は、一見すると理解しがたいかもしれません。その行動の原因となるものが、「BPSD」ともよばれる「周辺症状」です。
いったいどのように進行するのか、対策はあるのか。
最新事情をまとめました。
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認知症には2種類の症状がある

高齢者人口の増加にともない、認知症を発症する人も増え続けています。認知症にはさまざまな症状があり、発症するとそうした症状がいくつも重なってあらわれます。

65歳以上の認知症患者の推定者と推定有病率(内閣府ホームページ https://www8.cao.go.jp/kourei/whitepaper/w-2017/html/gaiyou/s1_2_3.html より

そのような数ある認知症の症状ですが、実は、大きくは2種類に分けられることをご存じでしょうか?

それは、「中核症状」と「周辺症状」と呼ばれるものです。

まず、中核症状とは、脳の神経細胞がダメージを受けて障害を起こし、それが直接影響して起こる症状のことです。認知症になると、ほぼすべてのケースで見られる症状と言ってよいでしょう。

これに対し、周辺症状は周囲の人との関わりや環境に反応して起きるもので、最近では「BPSD(Behavioral and Psychological Symptoms of Dementia)」とも呼ばれています。認知症の症状の中でも、近年、社会問題にもなっている「徘徊」はこの周辺症状のひとつです。

今回は、認知症の周辺症状について、中核症状との違いや対応の仕方などを中心にお話しします。

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認知症の中核症状とは

まず中核症状ですが、脳の機能が損なわれることで障害が起き、次のような症状になってあらわれます。