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裸の王様・安倍首相が緊急事態に「映えない」理由〜側近は誰も諌めない

守りたいのは自分と身内だけ

「本当の危機」には弱い…

新型コロナウィルス(COVID-19)のパンデミックは留まることを知らない。世界全体で感染者数が400万人を突破し、死亡者は29万人を超えた。最も深刻なのはアメリカで、これまでに8万4000人超が死亡している(5月14日現在)。また、スペイン、イタリア、イギリス、フランスなどの欧州諸国、イランやトルコなど中近東の国々がこれに続いている。

そうした世界の国々と比べると、感染者数も死亡者数も、日本は「かなり持ちこたえている」という印象を受ける。しかし、だからと言って、それが「政治の力によって実現されている」とは捉えられてない。米ニューヨークでは、世界で最も多い死亡者が出ているにもかかわらず、対策の陣頭指揮をとるアンドリュー・クオモ州知事の人気はトランプ大統領を凌ぐ勢いだ。一方、安倍政権の支持率はほぼ横ばい。コロナの前後で大きな変化はない。

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それにしても同じ緊急事態なのに、なぜ安倍首相は世界各国のリーダーたちと比べて「映えない」のだろうか。実際、永田町ではこんな声が与野党の議員から漏れ聞こえる。

「日頃から『国難突破解散』だとか『緊急事態条項』だとか危機を煽っているのに、本当の危機には強くない」(野党幹部)

「世間的には独裁的で強権なイメージがあるが、こだわっているのは憲法改正だけ。記者会見を見ていても、よっぽど東京の小池さん(小池百合子都知事)の方が積極的で、政治パフォーマンスも長けている」(自民党中堅議員)

振り返ってみると、新型コロナウィルスの日本上陸以降、最も印象に残っているのは、あの「アベノマスク」だ。これを安倍首相本人がぶち上げたのが4月1日。それから1ヶ月半が経とうとしている。5月14日現在、47都道府県のうち配布が開始されたのは12都道府県。配布が始まったとされる東京でも、一部地域を除いていまだにマスクは届いていない。