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年収130万円シングルマザーが「養育費」より守りたかったヤバい生活

やってはいけないことがある
露木 幸彦 プロフィール

養育費の原資は非親権者(今回は祐樹さん)の収入で、毎月安定して支払うものだからです。一方、借金は借りたら返さなければなりません。万が一、返済できなかった場合、翌月の融資は金融機関の審査に通らない可能性があります。安定している収入と違い、借金は不安定なのです。

もし、養育費を借金で支払った場合、どうなるでしょうか。

正しい「養育費」の金額

借金の前後では返済分が支出に上乗せされるだけで収支は赤字のままであるため、むしろ赤字額が増えます。これでは借金を返済するおカネがないので前回の借金を返済するために借金をする……という自転車操業に陥り、借金はどんどん膨らむばかりになり、早晩、祐樹さんが白旗を上げるのは目に見えています。

前述の通り、祐樹さんが転職などで収入を増やすことも出費を削って支出を減らすことも難しいとなると、もはや養育費を見直す以外に方法はないのです。

 

ところで、養育費の金額は家庭裁判所が公表している養育費算定表に互いの年収を当てはめて計算するのが一般的です。離婚時の年収は祐樹さんが800万円、前妻が130万円だったので養育費は月9万円が妥当な金額でした。しかし、コロナウイルスの影響で祐樹さんの年収は前年比で2割下がる予定です。年収が640万円の場合、同じく算定表に照らした場合、養育費は月7万円が妥当な金額です。

離婚時に決めた月13万円が現状に即していないのは明らかです。祐樹さんの提示額には法律的に確たる根拠があるのは心強いでしょう。祐樹さんは算定表の数字を踏まえた上で、こんなふうに妻にたずねたそうです。

「僕のほうから向こうの両親に言おうか。毎月、養育費を払っているって」