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「人間はなぜ騙されるのか?」お人よしでは投資で成功できない

本能に付け込まれないために

人間が他人を信じるのは進化の結果

「安易に他人を信じるな」という言葉には多くの読者が共感するであろう。4月27日の記事「コロナショックで、世間が騒ぐ以上の『社会的危機』が到来していた…!」で述べたように、「信頼に値する人間関係を構築するには10年かかる」ということに同意する人々も多いはずだ。

一方、同じ記事の中で、「人間同士の信頼関係が会社や国などの組織を繁栄させる重要な要因」であることも強調した。メンバー同士の信頼関係がなければ、強いチームワークが生まれないから外部との競争に勝てないということである。

だから、「騙されないように常に注意を払いながら、信頼関係を深めていく」という綱わたりのようなことをしながら、我々は生きていかねばならない。

しかし、よく考えてみると、他人に騙されると大きな損をするから、我々人類はもっと「疑り深い性質で、詐欺などの被害に遭わない」よう進化していてもよさそうだ。しかし、現実の世界は詐欺事件や裏切り・陰謀にあふれていて、その被害者が多い。これはいったいどうしたことなのだろうか?

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実は、人類は「他人をまず信じる」ように進化してきたのだ。例えば、見張り役の我々の祖先の1人が「オオカミ少年」のように、「大変だ!」とオオカミが来ていないのに叫んだとする。真偽に関わらずその言葉を信じたほうが有利なのだ。

 

もし、その叫びが嘘であったとしても、失うのは全力疾走する労力だけである。しかし、もしそれが本当であったら人生の「ゲ―ムオーバー」を迎えざるを得ない。

だから、少々疑わしいことでも信じてしまうのが人間であり、詐欺師たちはその人間の本能を巧みに操るのである。