韓国の「フェミニズム」ムーブメントが達成してきた、これだけのこと

女性による政党も発足した
すんみ プロフィール

そんな中、多くの女性団体は「みんなのための堕胎罪廃止共同行動」に参加し、堕胎罪の存置は女性の健康と人権に対する暴力であると主張した。国家が人口管理をするために、女性の体を統制の道具として用いようとした歴史があるなどとして、妊娠中止の全面的な非犯罪化を要求した。ほかならぬ自分の身体についての自己決定権を守るために発した女性の声は力強いものがあった。

もちろん、意見を「言わない」「言わないでおきたい」自由もある。しかし、今の韓国女性は確実に声を発している。「言わない」「言わないでおきたい」を続けた結果が、「被害者は自分だったかもしれない」社会をもたらしてしまったとするなら、いつの間にか自分の存在が消えてなくなってしまう前に声を出すべきだと思ったかもしれない。今回、堕胎罪の判決を通じて、それぞれの女性の「自分の声」がたくさん集まったことで、社会が少し変わるという大切な経験を一つ重ねることができた。

しかしまだ終わりではない。堕胎罪の規定は2020年12月31日まで効力が維持され、それまでに法改正が行われなければならない。胎児の状態、堕胎の許諾時期、社会・経済的事由による堕胎問題などの具体的立法についての議論に移っている。自分のために、みんなのために、社会のために望ましい結果となることを願う。

 

デジタル性犯罪と韓国の女性たち

2020年3月、韓国では新型コロナウィルスに関するニュースと並び、ある性犯罪事件がトップで報じられ社会を震撼させた。「テレグラム」という秘匿性の高いメッセンジャーアプリに開設されたチャットルームで、女性が様々な性的行為を強制される動画や画像を推定26万人もの会員が共有していた「n番部屋事件」だ。

主犯格の20代の男は、SNS上で女性たちに「高額のアルバイトがある」と持ち掛け、巧妙に入手した個人情報を基に脅迫。猟奇的な画像を撮影して送らせ、会員らに販売していた。被害者は70人以上、うち16人は未成年者だった。