ドイツで疑問噴出「ロックダウンは本当に必要だった?」

それでも事態は2022年まで続く?
福田 直子 プロフィール

たとえば、理髪店が再オープンしたとしても、店内の待合室に座ることはできずに店の外に置かれた椅子にすわり、他の客とは距離を取る必要がある。理髪師はゴム手袋にマスク、座っている客もマスクをし、散髪が終わるたびに、椅子を消毒する。ソーシャル・ディスタンシングをするために予約は1ヵ月先という例もある。

小売店が再び開いた場合も同時に店内に入れるのは数人に限られる。店舗の大きいデパートは閉まったままで、地下の食品店は開店。ただし、中に入る人数が限られるために間隔をあけながら外に列を作らなければならない。

再開したレストランやカフェなどでは、席について与えられた紙に連絡先や住所などの個人情報、どのテーブルに誰と座っていたかを記入しなければならない場合もある。後で感染者が出た場合のコンタクト・トレーシングのためだ。

コロナパンデミックは2022年まで続く

ドイツの犠牲者がこれまで低く抑えられてきた背景には、ドイツ政府の国立感染症研究機関、ロベルト・コッホ研究所(RKI)が、「2012年防災計画のためのリスク分析報告書」という文書を8年前に作成し、連邦議会に提出していたことがあった。

コロナウイルスは、2002年の重症急性呼吸器症候群(SARS)、2009年の豚インフルエンザ、2012年からの中東呼吸器症候群(MERS)と、勃発してきたことを考えても次なるパンデミックがいつかはくることが予想できたはずだ。

 

しかし、「予防策は感謝されにくい」という感染学者の言葉からもわかるように、妥当な予防策のための簡単な答えはない。

予防を怠ったために感染者や死者が爆発的に増えて、医療崩壊になった場合も批判され、逆に予防が厳しくされることで状態が悪化しなければ、一体、何が予防されたのかが見えにくい。どちらのケースになったとしても、国民から批判されがちだ。