「現在、新型コロナウイルスの影響で、究極の選択のなかにいます。この感染症と戦わなければいけないので厳しい外出制限がかかり、このようにステイホームしているわけです。しかし同時にこのことによって、私たちの経済がたいへんなダメージを受けつつあるということは、みなさんご承知の通りですね。
しかしよく考えてみると、経済のマヒが命取りになるというのは、ある種の経済のシステムを前提としているからです。ざっくり言ってしまうと資本主義的な生活を前提とするかぎり、これがマヒしてしまえば、我々の命取りになる。
ですから僕らがこの問題と対決するためには、家の中にいてウイルスから身を守るだけじゃなく、同時に今僕らが前提にしている資本主義的な経済のシステム全体を考え直さなければならないんですね。そういうことを考えるうえで役に立つ本で、比較的読みやすい本を紹介します」
「みなさん、それぞれの場所でそれぞれ大変な思いをされているのではないかと思います。でも、だからこそ本が少しでも救いになったらいいなと思います。
もちろん、現実をきちんと見つめて現実に立ち向かうことも大切だと思うんですが、いつもそれをやっていると心が疲れてきちゃうので…。たまには本の世界に逃げ込んで、本の中でドキドキしたり泣いたりして元気をもらって。そしてまた現実の世界に戻って、元気に頑張ればいいんじゃないかなと思っています」