「一斉休校要請以降、中高生の妊娠相談が過去最多」と、大きなニュースになっている。「#中高生の妊娠相談」がツイッターのトレンドにも上がったほどだ。それに対し、ネット上では様々なコメントが上がっている。twitterで「中高生の妊娠相談」と検索すると、この言葉のあとに「羨ましい」という驚くような言葉までセットで上がってきた。妊娠して相談に来ている中高生が羨ましい? その理由をみると、セックスできるなんて羨ましい、妊娠できて羨ましい、中高生とデキて羨ましい――――。

そんな現状に、「いち早く、とにかく危機感を伝えたい!」とスウェーデン留学中の福田和子さんが緊急寄稿してくれた。以前から、日本の性教育や意図しない妊娠や避妊法の不足などをきちんとしたリサーチとともに訴えてきた福田さん。彼女が今伝えたいこととは……!

ネットにはひどい言葉が並び、自己責任論が展開されているがーー。photo/iStock

「自分の身を守れるのは自分だけ」は
やさしい言葉なのか!?

今回の問題で心痛めるのは、ネット上で女の子たちに向けて発せられる「自分の身を守れるのは自分だけ」という言葉だ。この言葉は一瞬、もっともらしく聞こえるが、よくよく考えてみると、何かあったときには、「守りきれなかった自分が悪い」「自己責任だ」という、当事者をさらに追い詰める言葉と変わらない。しかし、多くの人が妊娠した、避妊に失敗したという問題に対して、これらの言葉を意識的にも無意識にも使ってしまう。

果たして本当に、「守りきれなかった自分が悪い」「自己責任」なのだろうか。私は声を大にして言いたい、今の日本の現状では、「自分を守りたくても守れない」と。なぜなら、自分の身をきちんと守りたくても十分な知識も術も与えられていないからだ。知識がおぼつかない中での性行為や意図しない妊娠したことを、その子たちだけの責任にするには、日本の状況はあまりにも不足していることが多い。

「守りきれなかった自分が悪い」「自己責任」といった言葉を発するより、まず子どもや若者たちが自分を守れる環境を充分に整備してこなかったことを、私たち社会は自省しなくてはならない。そして、彼女たちの健康と権利を全力でサポートする必要がある。ただでさえ苦しい状況にいる彼女たちに、「自責の念」という感情まで、社会が追い討ちをかけてはならないと私は思うのだ。