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コロナ禍のウラで…韓国で財閥オーナーの「支配」が続くワケ

規制はされてきているが…

韓国にとって財閥とは何か

三星(サムスン)グループのトップである李在鎔(イ・ジェヨン)氏が、5月6日、国民に自身の贈賄疑惑について謝罪しつつグループの経営権を世襲しないと明言した。イ・ジェヨン副会長(三星電子の副会長であるため以下は、この肩書を使用)は、朴槿恵(パク・クネ)前大統領らへの贈賄などの罪で起訴され、現在は裁判が進行中である。

イ・ジェヨン氏〔PHOTO〕Gettyimages
 

韓国では経済における財閥の存在感が圧倒的だが、世襲が横行していることなどその内閉的な態度がしばしば問題とされ批判の対象となる。コロナ禍で経済が大きな打撃を受けているなか、国民からの不満は一層蓄積されていると考えられる。ここでは、韓国の財閥のオーナーたちがどのようにグループを「支配」しているのかを解説したい。

韓国の大部分の財閥にオーナーがいる。2020年5月1日時点で財閥として指定された34の企業集団うち、オーナーが存在する財閥は27であり、オーナーが代々世襲されている財閥も少なくない。ちなみに、資産総額でみて上位5位の財閥は、三星、現代自動車、SK、LG、ロッテの各グループであるが、これらはすべてオーナーの地位が世襲されている。

オーナーが所有している株式は、財閥傘下企業全体が発行する株式のごく一部である。しかし、財閥の系列会社が財閥全体の株式の多くを所有し、系列会社の株式所有が最終的にはオーナーに帰する構造となっている。すなわち、オーナーは、所有する株式が少ないにもかかわらず、複雑な株式持ち合い構造により、財閥所属企業の経営権を手中に収めている。