アベノマスクの圧倒的な「ヤバさ」、やっぱり笑い事では済まない

大変な「掟破り」をしている可能性
加谷 珪一 プロフィール

入札を実施する場合、参加する事業者は全省統一資格を保有している必要があり、企業の業績などが事前に審査され、資格を与えられた事業者だけが入札に参加できる。資格にはランクがあり、調達金額が大きい場合、ランクが小さい事業者は参加できないことがほとんどである。

随意契約の場合でも、これに準じた参加資格を求めるケースが多く、資格を問わないケースは珍しい。今回の調達について、政府が参加資格についてどう位置付けたのか、国民に説明する必要があるだろう。特に事業規模が小さい会社についてはなおさらである。

 

批判を受け付けない組織は100%腐敗する

一部からは発注する会社が最初から決まっているため、あえて入札を選択しなかったという指摘も出ている。もしそうであるならば、これは極めて重大な問題である。政府調達は国民の税金を使って行われるものであり、その資金使途については厳しいチェックが入って当然である。

お金の使い道をチェックすれば、その人や組織の本質が分かるというのは、古今東西を問わない真理である。近年、政府の活動を批判するのはよくないといったおかしな論調が目立つようになっているが、これは北朝鮮や中国といった国々でのみ通用する論理であり、民主国家としてはあり得ない見解といってよい。

非常事態においては批判を後回しにすべきという議論も完全な誤りであり、一種の平和ボケであると筆者は考える。こうした主張をする人は、おそらく、本当に危機的な状態で組織を運営した経験がないのだろう。危機的な状況であればなおさらのこと、適性を持たないリーダーはすぐに退場させるべきであり、そのためには外部からのチェックや批判は欠かせない。