アベノマスクの圧倒的な「ヤバさ」、やっぱり笑い事では済まない

大変な「掟破り」をしている可能性
加谷 珪一 プロフィール

したがって随意契約を実施する場合には、なぜその調達を随意契約で行うのか、はっきりとした理由を示さなければならない。

随意契約については、ある企業が隠れ蓑となって政府から受注し、その業務を別の会社に丸投げ(再委託)するといった問題が多発したことから、2004年には少額随契を除き、原則として契約相手先、契約金額、随意契約にした理由を公表するルールが定められた。

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公表をいつにするのかという事務的な問題はともかくとして、公表がルール化されている以上、政府が契約相手や金額については明らかにする義務がある。

繰り返しになるが、政府調達は一般競争入札で行うのが基本原則であり、どうしてもその調達方法にそぐわない案件のみが随意契約の対象となる。したがって、透明性、公平性を十分に確保できないのであれば、随意契約は行うべきではない。

一連の状況を総合的に考えた場合、今回のアベノマスクの調達が随意契約で行われたのは適切だろうか。

マスクという製品は汎用的なものであり、特定の事業者しか作れない、あるいは知的財産権に抵触するということは原理的にあり得ない。したがって政府がマスクに必要な性能など各種仕様をあらかじめ明示すれば、一般競争入札で調達できる物品といえる。