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アベノマスクの圧倒的な「ヤバさ」、やっぱり笑い事では済まない

大変な「掟破り」をしている可能性

安倍首相の肝煎り政策だったアベノマスクは散々な結果に終わった。施策そのものの有効性だけでなく、不良品が大量に見つかったり、発注した企業名の公表を政府が渋るなど、調達の透明性についても疑問の声が上がっている。

もはや失笑の対象となったアベノマスクだが、不透明な調達が行われ、しかも品質を確保できなかったという事実は重い。政府による調達は国民の税金を使って行われるものであり、本来は厳しいチェックが求められる。なぜこうした杜撰な調達になったのか制度面から考察してみたい。

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政府調達は「競争入札」が原則

アベノマスクには466億円の税金が投入されており、日本郵政の配達網を使って国内の全世帯に配られるはずだった。ところがマスクの配布作業は順調に進んでおらず、しかも一部の製品に虫食いやカビなどが見つかるなど、品質が問題視されている。

政府はマスクを受注した企業について大手3社については社名を公表したが、残りについてはなぜか頑なに社名公表を拒否。批判を受けてようやく社名を公表したものの、経営実態がよく分からないと報じられた会社も含まれており、どういう理由で発注したのか明確な説明を求める声が上がっている。

今回のアベノマスク調達は、一般的に行われる入札ではなく随意契約で実施されたことが分かっているが、随意契約というのはどのような調達方法なのだろうか。

政府が物品や役務を調達する際には、会計法上、原則として「競争に付す」ことが求められている。具体的には、複数の業者に同時に価格を提示させ、安い方を採用するという「競争入札」と呼ばれる手法である。だが、現実には価格だけでどの業者にするのか決められないこともある。