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コロナ直撃、アパレル業界の「大量在庫」が行きつく意外すぎる場所

ブランドは“下剋上”と“都落ち”へ!
小島 健輔 プロフィール

叩き売ると言っても、ECで期末の最終バーゲン並みに大幅値引きしても原価を割ることはないが、二次流通業者(バッタ屋さん)に放出してはオンシーズン品でも調達原価の半分ほどにしかならない。

これまでイメージの毀損を恐れて二次流通に放出しなかった著名ブランドまで背に腹は変えられず大量に放出しているから、中小零細業者が大半の二次流通業界の買い取り資金も逼迫しており、名の通らないブランドや不人気ブランドは買い叩かれてしまう。

ならば自ら直販して換金に努めるのは必然の選択だが、これまで販路としてきた百貨店や駅ビル、大規模モールはことごとく休業しているから、営業している地方や郊外の“格下”商業施設に活路を求めざるを得ない。そこにブランドと販路の力関係が逆転するという“下剋上”が生じることになる。

ブランドは在庫現金化のためには背に腹はかえられない状況に photo/iStock
 

「LCC型の生活圏商業施設」は活況

緊急事態宣言下でほとんどの商業施設が休業しているという印象があるが、それは大都市圏の都心部や郊外ターミナルであって、地方や郊外の生活圏では少なからぬ商業施設が営業している。

スーパーマーケット核の近隣型ショッピングセンター、ホームセンター核やディスカウントストア核のパワーセンターなどがそうで、ローカルでは日常消費の主流を担っている。そういう身近な商業施設に共通しているのが、以下の2点だ。

1)“三密”も避けられる軽装備なオープンモール建築

大規模モールのような空調の効いたビル型建築でなく、平屋か二階建ての庇があるだけのオープンモール、あるいは駐車場を囲んで店舗が並ぶストリップモールだから、開放感があって“三密”も避けられる。規模も限られるから車出入りで渋滞することが少なく、店舗前の駐車場に直接乗り付けられる施設(それをストリップモールと言う)も多い。多くは倉庫のような手軽な鉄骨造りで、鉄骨鉄筋コンクリート造りの大規模モールに比べれば建築費も工期も半分以下に抑えられる。