読書会「猫町倶楽部」に続々と人が集まるワケ

みんなで読む、その醍醐味

参加条件は「読了していること」

山本多津也氏は日本最大規模の読書コミュニティ「猫町倶楽部」の主宰者だ。

〈現在、猫町倶楽部の読書会は名古屋を拠点に東京、大阪など全国5都市で開催されていて、1年間ののべ参加人数は約9000人。一度の読書会に集まる人数は最大で300人。参加者の年代は、下は10代から上は60代まで。読書会としては、日本最大規模と言えるでしょう〉

1年間でのべ9000人もの人が参加する読書会は、宗教団体を除けば、珍しいと思う。もっとも教会の『聖書』研究会、仏教の信徒団体が行う『法華経』や『歎異抄』などの勉強会は、信仰活動の一環なので、一般の読書会とは性格を異にする。

 

山本氏は、読書会参加者に条件を課す。

〈読書会にもさまざまなやり方がありますが、猫町倶楽部では私の選んだ一冊の課題本を、事前に参加者のみなさんに読んできてもらう、という方法を取っています。

唯一の参加条件は「読了していること」。ですから、読み終えていない方の参加はお断りすることになります〉。

読書会だから指定図書を読了しているのは当たり前のことだ。しかし、この当たり前のことが実際には行われていない読書会が多い。

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読んでいないのに「ざっと読んだ」と言って、本の内容と関係のない事柄を延々としゃべる人がときどきいる。こういう人を排除しないと、読書会は知的研鑽の場にならない。